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2019.9.17

少子高齢化でも諦めない インバウンド・ネット販売の普及・世帯数増加……不動産市場におけるビジネスチャンスを考える

(写真=HAKINMHAN/Shutterstock.com)
(写真=HAKINMHAN/Shutterstock.com)
少子高齢化が続く中、日本の人口は2013年をピークに減少を続け、2040年には1億1,000万人を切ると予測されています。こうした状況は不動産市場を下押ししますが、日本の未来は悲観的な材料ばかりではなさそうです。

インバウンドがホテル需要を引き付ける

(写真=PIXTA)
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訪日外国人観光客が1,000万人を超えたのは2013年で、その2年後には海外に出る日本人の数(約1,600万人)を抜き、2018年には3,000万人を超えました。

インバウンドの影響は、リゾート地を中心に不動産価格にも波及しています

今年3月に国土交通省が発表した全国公示地価では、沖縄県の上昇率が商業地(10.3%)・住宅地(8.5%)のいずれも全国トップを記録しました。商業地は6年、住宅地は3年連続の上昇で、しかも上昇カーブは前年よりも加速しています。

地価をけん引しているのは、訪日外国人観光客を当て込んだホテルや店舗の建設需要です。観光のメッカ・那覇市国際通りに近い前島付近では、上昇率が4割に達しました。建設ラッシュは県外資本も呼び込み、那覇市だけにとどまらず、本島全域に広がっています。

今後、注目が集まるのはラグジュアリーホテルです。読谷村から恩納村にかけて、国道58号には、リッツ・カールトン、インターコンチネンタルといった高級ホテルが立ち並んでいます。

その一角で今年の夏にオープンしたのが、三井不動産が運営するハレクラニ沖縄です。ハレクラニ(天国に一番近い館)は100年の歴史を誇るワイキキのホテルで、1980年代に三井不動産が買収しました。ハワイ以外への進出は今回初めてですが、ハレクラニの伝統を生かしつつ沖縄の独自色を打ち出すことができるか、今後の運営の行方が注目されます。

沖縄ではハレクラニに続き、星のや沖縄(2020年開業・読谷村)、ヒルトン沖縄瀬底リゾート(2020年開業・本部町)、フォーシーズンズ沖縄(2023年開業・恩納村)など、ホテル建設がめじろ押しです。

増え続ける物流インフラ・オフィス

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
首都圏の2019年第1四半期(1~3月)における新規物流施設8棟の供給面積は、70万平方メートルと過去最高を記録しました。

特に、今年6月の外環道三郷インターと高谷ジャンクション間の開通を受けて、沿道の千葉県西部一帯でESR市川ディストリビューションセンター(30万平方メートル)・グッドマンビジネスパークステージ3(13万平方メートル)といった大型施設の建設が目立ちます。

今年いっぱいを通じて大型施設のオープンが続く見通しですが、それでも空室率は5%以下にとどまり、賃料も1%上昇にとどまっています。ちなみに前述のESRセンターも、満床で稼働をスタートさせています。ネット販売の好調を受けて、宅配個数は3年連続で増え続け、物流需要を支えている格好です。

こうした物流インフラの活況は、地価動向にも表れています。例えば、神奈川県の2019年における工業地の公示地価はプラスの2.1%と、前年(1.9%)よりも騰勢をやや強めました。全線開通したさがみ縦貫道・本牧周辺の湾岸エリア・横浜環状北・南線など、道路整備が進められている地域を中心に、地価が伸びています。

人口減でも世帯数は急増

人口減が続く中、実は世帯数が増え続けています。1986年には3,700万世帯だったのが、2017年には5,000万世帯を超えるまで急増しており、この増加傾向は2023年まで続くと予測されています。

背景にあるのは、核家族化・一人暮らしの増加に伴う世帯人員の減少で、1986年には3人を超えていたのが2017年には2.47人まで低下しました。

この間に、夫婦・子どもの2世代世帯と3世代世帯の占める割合は57%から35%まで低下する一方で、一人暮らしは18%から27%にまで増加しました。ちなみに、一人暮らしは2032年までは増加し続けると予測されています。

住宅に関する不動産投資を検討する場合、こうした世帯動向を頭に入れる必要がありそうです。

確かに、多くの地方都市は相変わらず人口減・地価下落に苦しんでおり、予断を許しません。その一方で、インバウンドによるホテル需要・物流インフラひっ迫・世帯数の増加などの好ファクターがいかに好影響をもたらすかが、今後の地価動向を左右するといえそうです。
 

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