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2019.7.4

【イベントレポート】橋下徹氏・黒松雄平氏が読み解く!日本の未来と資産形成のこれから

(写真=Braight Lab編集部)
(写真=Braight Lab編集部)
2027年に、東京―名古屋間のリニア中央新幹線開通にともない、再開発が進む名古屋。大都市東京と大阪の中間地点として、ますますの発展が予想されています。注目が高まる名古屋を起点に、日本経済の未来と不動産投資のこれからを見据えるべく、地方自治や地域経済のエキスパートである元大阪府知事・元大阪市長の橋下徹氏と、ファイナンシャルプランナーの黒松雄平氏によるセミナーを実施しました。(2019年6月9日:LIFULL HOME'S主催セミナー、共催企業 株式会社プレサンスコーポレーション)お二人の膨大な知識と経験に基づいて語られた、迫力たっぷりのトークをハイライトでお届けします。

リニア開通により実現が近づく「スーパー・メガリージョン」が日本経済を救う

(写真=Braight Lab編集部)

第一部のセミナー冒頭、橋下氏から語られたのはリニア中央新幹線の開業によって、三大都市圏が約1時間で結ばれることでヒト、モノ、カネ、情報を引きつけ、世界を先導する「スーパー・メガリージョン構想」についてです。東京・名古屋・大阪を中心にした巨大エリアの可能性を次のように述べられました。

「現在、日本の人口は1億2,000万人ですが、そのうち6,500万人が東名阪の三大都市圏に集中しています。子どもの出生率が下がり、年間40万人が減っている日本ですが、人口が増えているところがあります。それがどこかと言えば三大都市圏です。しかし、人口は関東に流れていってしまい、関西は人口減少傾向にあります」(橋下氏)

この流れに歯止めを掛けようと、安倍政権も東京から地方移住に補助金を出すといった政策を打ち出しています。しかし、橋下氏は今後の日本を考えると強いリーダーシップのもとに、まずは三大都市圏をまとめていく必要があると指摘します。

「中国では、習近平国家主席が香港・マカオ・深圳・広州の総人口6,000万人の都市を一つにまとめました。香港からマカオまで船で2時間掛かったところ、海上に55キロメートルの橋を建設。また、中国版シリコンバレーを中関村という場所に作りました。国際的にみると、約880万人都市の大阪と約220万人都市の名古屋が、ばらばらに勝負していてもしょうがないですよね。リニアの開通を契機に、一つにまとめていく方向で行くしかないと思います」(橋下氏)

東京と大阪の中間に位置する名古屋のポテンシャルは高いと話す橋下氏。その理由について、次のように考察します。
 
(写真=Braight Lab編集部)

「重要なのは人が異動する手段、つまり空港・鉄道・高速道路の充実度です。名古屋には、海上空港のセントレア空港があります。国際空港は24時間体制の必要がありますが、騒音問題の兼ね合いで羽田空港や成田空港は24時間ではありません。24時間は、中部国際空港と関西国際空港だけ。さらに、名古屋の土地価格は東京・大阪よりもまだ低めでお手頃です。東京と大阪の真ん中の地域で、製造業大手のトヨタがある。強いに決まっていますよね」(橋下氏)

経済成長を考えたときに、ヒト・モノ・カネが動かないと熱を帯びないと橋下氏。人口減少の渦中にある日本がどのように熱を発生させるかは、人を呼び込みお金を使ってもらい、経済の熱を高める都市型政治に掛かっていると言います。

橋下氏自身も、大阪西成の再開発や日本橋の黒門市場活性化、此花区の夢洲へのカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致などに尽力した経験から、にぎわいを創り出す計画を実行するうえでの大切さをこう説きます。

「人を集められる大胆な計画をしっかり打ち出して、活性化する環境を整える。創意工夫で当事者たちが頑張る。これが、都市型政治の中核になると思っています。リニアによって東京と大阪、双方への移動が可能になろうとしているいま、その中心にある名古屋の景気が悪くなるわけがないですよね。

そして、スーパー・メガリージョンを本格的に推進しようと思ったら、東京・横浜・神奈川・愛知・大阪・滋賀・京都の首長だけでも7人いるので、各都市を束ねて旗振り役になれるリーダーを一人きちんと設けて動かしていく仕組みを作らなくてはいけません。」(橋下氏)

橋下氏の豊富な経験に基づいた実例と日本の未来にまつわる鋭い考察に、参加者の皆さんも引き込まれ、真剣に聞き入る様子が印象的でした。

不動産投資に勝機あり!金融政策を紐解き、時代に即した資産形成を目指す

(写真=Braight Lab編集部)

第二部は、18歳で起業して以降、塾経営をメインに複数の会社を経営している黒松雄平氏によるセミナーを実施。不動産、金融、保険など幅広い分野に精通したファイナンシャルプランナーでもある黒松氏は、国の政策を理解することで、資産形成のヒントが見つかると話します。

「2012年以降、第二次安倍政権はインフレ政策を全面的に発信してきました。そして、いま日本はすさまじい勢いでインフレが起きています。大切なのは、この時代における資産形成のポジションをとれているかということ。間違えたポジションを張っていると、資産形成はまったくうまくいきません」(黒松氏)

2013年に日銀の大胆な金融緩和により、マネタリーベース(流通現金+日銀当座預金)が約370兆円増加し、市場には82兆から110兆円とそれまでより35%多くのお金が出回っています。そのため、たとえば100万円を銀行に預金していた場合、最低でも135万円になっていないと価値が下落していることになると黒松氏は言います。

「銀行に預けると額面は担保されるかもしれませんが、価値は一切担保されていません。価値が下落しているいま、金融政策を理解している人が絶対にやらない行為は、銀行で定期預金を組むことです。これは、穴の開いた貯金箱にお金を入れるようなもの。まずは、金融政策を理解しなければいけません」(黒松氏)

また、2014年に発動された追加の金融緩和のうち「マネタリーベースのさらなる拡大」による日本円の価値低下、「国債の買い入れ残高を増やすこと」によるマーケットの国債減少で金利が下がること、この2点が今後の資産形成において目指すべきヒントになるとのこと。

「貨幣価値が変わっているのは間違いないので、物価上昇が必ず訪れます。そこで、考えなくてはいけないのは、年金システムについてです。年金は物価・給与・マクロ経済の3つにしか連動しません。ただし、2005年に物価連動が廃止になったので、この先インフレがどれだけ起ころうが、物価上昇にあわせる必要はありません。そこで、いま移行しているのがマクロ経済です」(黒松氏)

マクロ経済の仕組みは、簡単に言うと「少子高齢化が進み、人口も働き手も減っていく事態を全部俯瞰して年金を払っていく」というもの。2013年には、支給開始年齢が上がり、さらに年金の減額も発表されました。こうしたことからも、年金に頼った人生設計をするということは非常に厳しいことが分かると黒松氏は指摘します。

では、いまの働き世代が長期にわたる資産形成を考えたとき、どのような方法を選択すればいいのでしょうか。黒松氏は、日本の金融政策に鑑みると節税対策にもなり、生命保険代わりにもなる不動産投資に勝機があると言います。

「相続対策として節税効果が高いため、マンション購入時に団体信用保険に加入するということは、収入保障保険が全部付いてくるので手出しがいらなくなります。少なくとも収入保障保険に入れば月々数千円が出ていくわけですが、投資用マンションに置き換えれば、ほとんどキャッシュが必要ありません。貯蓄性のある保険で人生設計をしていた方が、不動産に切り替える例は非常に多いです」(黒松氏)

内資の生命保険は、日本の国債の運用で利回りを得ています。保険業界にも詳しい黒松氏によると、前述のように日銀の国債買い入れによって国債利回りが低下してくると、それに比例して内容も悪くなるとのこと。家賃収入もさることながら、家族に残せる資産としても不動産投資は有利だと話します。

「2017年以降には、中国の保険会社やマレーシアの公的年金、ノルウェーの政府系ファンドなど海外勢が日本の不動産をどんどん買いにきています。また、我々の年金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)のポートフォリオも、国債の比率が一気に圧縮され不動産にシフトしています。これだけ大きな機関投資家が入ってくるということは、不動産価格がまだまだ上がっていく可能性が非常に高いわけです。そのため、個人投資家は機関投資家が不動産の買い付けに入る前に動いた方がいいと思います」(黒松氏)
 
(写真=Braight Lab編集部)

不動産価格が上がっていくことで賃料も上昇します。つまり、インフレに比例して家賃収入も上がることになるため、不動産投資は「インフレ対応型の収入保障保険」のイメージだと黒松氏。これからの日本で生活していくうえで、有効な資産形成の手段になるとまとめます。

経済や金融のエキスパートによって、日本の潮流を読み解き、個人が目指すべき資産形成のヒントが詰まっていた今回のセミナー。年金にだけ頼れる時代はいまや昔、自助努力がますます求められる時代だからこそ、正しい知識を武器に有効な資産形成をいち早くはじめることが必要だと痛感させられた有意義な2時間でした。
 

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